知命社中は、新たな気付きの連続でした。また、会社経営で実践、あるいは心掛けてきたことの是非の確認の場でもありました。答えがある訳ではなく自由に考える(ある時は勝手に思い込む)ことができたことは非常に貴重な時間、空間でした。
「経営者は衆知を集めて一人で決める」ものだとかつて教育を受け、これを実践してきたつもりでした。しかし、知命社中の中で改めて振返ると、「聞きたくない意見に耳を傾けてきただろうか?」 「価値観の異なる人材を回りに配置してきただろうか?」 等々の疑問が生まれました。結局は、自分の小さな器で組織を動かしてきただけで、かつ自分と異なる意見・考えを進言し辛い経営者であったことを気付かされました。
また、優秀な経営者は「1つの気付きで100の予測ができる人」と聞いたことがありますが、「100の予測」をするために、自分がどれだけのことを経験、蓄積しているだろうか? 間違った判断をしないために、知見を広げるために、世の中の論理、物差しをもっと吸収しなければならないと再認識することができました。
一方、机上の検討よりもまず行動。覚悟を持って決めたことを巧遅拙速で実践し、おかしいと思ったら直ぐに見直し、再前進する考えは間違ってはいないなと、自分の行動、考えに納得したりもしました。
講師との対話から得た気づき
講師の一言アドバイスはズシリときました。ネルソン・マンデラを題材にした読書会で「価値観を曲げた」と表現した時に、「しなやかさ。価値観を広げた、異なる価値観を取り込んでアップグレードした(豊かにした)と捉えてはどうか」とのアドバイスをいただきました。どちらかと言うと常に極端な思考で「しなやかさ」が全くの苦手な自分を認識できました。
プログラムを修了して何から何まで自分は小さいと感じます。どうすれば登壇者の方々のようなスケール感を身に付けることができるか? 常に満足しないことだろうか? 答えが出そうにはありませんが、これからも答えを追い求めて考え続けたいと思います。