当社の経営陣から「知命社中」派遣を始めたきっかけは、2019年に味の素ヘルシーサプライ株式会社(AHS)の社長に着任した際、私自身が旧知の間柄である鎌田英治氏(当時の知命社中代表)に誘われたことにあります。
費用も決して安くないので、当初は原籍役員に絞って派遣する事を考えていました。しかし、鎌田氏からは「甲谷こそ参加すべき!」と強く勧められ、まずはセッション見学することにしたのです。
2020年1月の見学では、場の雰囲気・講師の方の講義や参加者との対話を直に見て、「どうしても参加したい。こういう刺激を自分こそ受けたい」と強く感じ、その場で人事担当取締役に費用捻出を依頼。2020年度に2名で参加することを決断しました。
私は普段から「組織はリーダーの器以上にはならない」という事を強く心に刻んでいます。社長として自身の成長にも徹底的に取り組む必要があると考えていたからこそ、この機会を逃してはならないと考え直しました。また、当社を「強くて良い会社」(偉大な会社)にするには、経営全員が「器」を大きくする必要がある。だからこそ、全員を順番に知命社中へ派遣していく必要があると考えました。経営陣が成長を積み重ねていくことでミドルリーダーも育ち、それがAHSとしての成長に繋がるはず。まさに「階段掃除は上から」という格言を、今実行すべきだと考えました。
セッションでは知の巨人達による刺激のシャワーに加え、吉野山・水戸での非日常体験、現役経営者の生々しい逸話、現代アートを通した認知限界を拡大する機会をいただき、普段の自分がいかに狭い世界で暮らしているかを痛感させられました。
加えて、「自分は何者か?」という問いに7か月間向き合い、鎌田氏をはじめとする講師の皆さんや仲間との対話を通じ、本当の意味で自己認識を深めることができました。30年近い社会人経験の中で、このような機会は皆無であったといっても間違いではないと思います。さらに、こうした学びの過程で、この歳になって、経営として大きな責任を背負っている多くの仲間を得られたことも貴重な機会となりました。
当社では2023年度までに7名の役員が知命社中に参加しました。各自が知命社中を通じて自己認識を深め自身の使命を決めてきたからこそ、人としての姿勢・覚悟が変わり、発言・行動が大きくバージョンアップしたと感じています。そして、経営メンバーにおける共通認識・共通言語が生まれることで集合知が急激に拡大し、経営のレベルは確実に向上していると言えます。『ビジョナリーカンパニー2』(原題 Good To Great)でいう「偉大な会社」に一歩でも近づいていくためには、まずは我々経営が「第五水準リーダー」になることが必要であり、知命社中はそうなるためのスタート地点であると、確信しています。
引き続き、知命社中に役員+αを派遣し、多くの第五水準のリーダーを生み出していきたい。そして、「強くて良い会社」(つまり偉大な会社)に1ミリでも近づいていきたいと考えています。