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知命社中を経て、堂々と「迷う」
株式会社ブリヂストン 執行役員 人事・労務担当
江渕 泰久 様
修了生

リーダーは迷います。不確か、不十分な情報をもとに、自身の知見に照らし合わしても見当すらつかない事に対し、日々タイムリーな判断、決断が迫られます。その難易度は、上位職になればなるほど高まり、経営層レベルともなると、達人でなければ解けないものばかり。知命社中を経て、私はこの「迷い」とどう対峙するかを学びました。何が正しい判断なのか、おかれた状況で何を決断しなければならないのか。無自覚にそれに向き合っていた私にとって、この機会は自身を一段も二段もアップグレードしてもらえるものでした。

まず錚々たる講師陣に驚きます。「知の巨人」たちの講義を通じ、深い洞察をシャワーの様に浴びます。
大切なのはそのあと。聞いてよかった、なるほどと思った、に留まらず、ファシリテータに導かれながら、その気づきや学びを議論の中で抽象化、普遍化します。しっかり昇華させることで、単なる「お話」は、リーダーの視座、視野を支える土台に変わります。
場所を変え、環境を変えながらセッションを繰り返すことで徐々に自分の霧は晴れていくのです。

「迷い」に対し、私は3つの気づきを得ました。

まず、「迷い」は自分の成長する上で通過すべき健全なプロセスである、ということ。
揺るがず、迷わないうちは、思考は小さなループから抜け出せません。揺るぎ、迷いつつ自分の知識や経験を総動員し、次の次元へ意識を変える。このプロセス地図を頭の中に描ければ、迷っている最中に「今ここ」と動揺を最小限にすることができます。

2つ目は、迷いを解決する拠り所は自分の「観」や「感」だということ。
どんな状況にあっても確固たる自分の軸を作ると迷いは減ります。

そして3つ目。迷うのは自分ひとりではないと実感すること。
知命社中では自分と全く違う業種の経営層の方々と学びを共にします。その仲間と利害関係なく本音で話すことで、誰もが苦しんでいるという事実や自分の迷いの小ささを知り少し気が楽になります。

「気付いた人にはそれを拾う責任がある」

奈良・吉野で、修験者の田中利典先生は言われました。世の中から忘れかけられた「修験道」を世界に紹介し、ユネスコ世界遺産登録まで導かれた方の言葉には重みがあります。リーダーの使命を自覚すると同時に迷いが一つ消えました。いろんな言葉、沢山の仲間と出会い、一皮むける貴重な経験を得られるのがこの知命社中です。

※役職はご参加時のものです
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